堆肥の窒素成分が植物に吸収されるための変化|窒素過多になる原因とは?

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畑の物理的特性を向上させる目的で主に散布される堆肥ですが、もちろん肥料成分としての効果も期待できます。しかし、散布した直後に窒素栄養分として働くことはほぼほぼないのはなぜでしょう?堆肥が植物の栄養として活躍するために必要な土壌中で起こる変化と堆肥散布による肥料過多が起こり得る原因についてこちらで解説します。せっかく土壌をよくするために堆肥を散布したのに思うような効果が出ない・・・なんてことがないようにしっかりとチェックしていってください。

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堆肥の窒素成分が植物の栄養となるために必要な変化とは?

堆肥の窒素成分が植物の栄養となるためには窒素成分が植物が吸収できる形となる必要があります。具体的には植物はアンモニア態窒素または硝酸態窒素とならないと吸収することができません。植物の種類にもよりますが、一般的には硝酸態窒素の方が植物がより多く吸収することになります。一方で電気のプラスマイナスの関係から、アンモニア態窒素の方が土壌中で保持されやすいという特徴があります。

堆肥に話を戻します。堆肥中に含まれる窒素成分はアンモニア態でも硝酸態でもない、有機態として存在します。土壌に畑が混合されると、土壌中の微生物の働きによって有機態窒素が無機態窒素(アンモニア態窒素や更にそれを硝化菌が分解した硝酸態窒素)になることによって初めて植物の栄養成分となります。つまり堆肥に含まれる窒素成分が植物の栄養となるためには土壌中に含まれる微生物による有機態から無機態への分解による変化が必要というわけです。

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堆肥で窒素過多になる原因やメカニズムを解説します

こちらでは堆肥の過剰散布による窒素過多になる原因について説明します。先ほど紹介したように堆肥中の窒素成分は微生物によって無機態へと分解されることによって植物の栄養成分となります。

この分解は実は1年で一気に起こるわけではなく、5年ほどかけて徐々に行われます。一般的には1年で土壌中へと供給される窒素成分は堆肥に含まれる30%程度と言われています。このペースで土壌中への供給が徐々に行われ、最終的には堆肥に含まれている窒素成分の60%程度が植物の栄養となると言われています。

つまり数年に渡って毎年堆肥を散布していくと散布した年の堆肥はもちろん前年(さらに前々年、前々々年・・・)に散布した堆肥からも植物が吸収できる形に分解された窒素が供給されることになります。したがって、この前年以前に散布した堆肥からの窒素供給量を考慮せずにその年の堆肥散布または化成散布を行ってしまうと、窒素過多が起こり得るというわけです。

2年以上に継続的に堆肥を散布している田畑で作物を作る際にはこの点にもしっかりと留意をして肥料設計を行うようにしましょう。

まとめ

堆肥が窒素成分として効果を発揮するためには土壌中の微生物による分解が必要なことをお伝えしました。また、この分解が徐々に起こることを理解しないと窒素過多になりえることについても解説しました。あなたの田畑の土壌作りの参考にしてください。

※堆肥の役立つ知識については以下の記事でも紹介しています

堆肥が完熟するってどういうこと?見分け方は?

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